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刑部人
1906 栃木県生まれ
1918 川端龍子に師事
1928 第9回帝展初入選
1929 東京美術学校西洋画科卒業
1946 第1回日展 特選
1948 第4回日展 特選
1967 日展審査員
1970 日展会員
1977 紺綬褒章
1978 逝去
ペインティングナイフを活用した独自の技法で、刻一刻変化する日本各地の情景を描き、風景画の巨匠としての地位を確立しました。
作品タイトルの西ノ京と言えば薬師寺。塔を望む長閑な田園風景に、遙か天平の歴史を感じていたのかもしれません。
「私は所謂名所絵の中にこの千数百年の歴史、文化のしみこんだものと自然とが渾然一体となって醸し出すこの不思議な美しさ、これは決して通俗ではなく、名所絵的なものでもない様に思われる。万葉、古今、新古今の歌人から芭蕉などに到る自然に対する日本人の感じ方なのではなかろうか。私達はこの日本の血液を持って居る為にこの自然を見ると万葉以来の人々の感じたものを感じるのだ。彼等は文字を使い或いは和歌を或いは俳句を作った。私は油絵具を使い、西洋画の技法でその感懐を画布に表現して見たいと思う様になった。」 (「私の絵のことなど」より引用)